先にあるモノ・・・

日記

「仕事終わったよ!」

17時に打った彼女へのLINEで自分の体の中の緊張の糸が解けた。

疲れが一気に押し寄せてくる。

(一体何時間働いているんだろう・・・。誰かに感謝される訳でもなく、上司からは罵倒される毎日。楽しい事は限りなく少ないな・・・。)

ため息を吐きながら仕事場を後にした。

本来なら今日は休日なのだが、急遽仕事が入り出勤する事になってしまった。今日しか会う事ができない彼女と早く会いたいから慌てて車を出した。車の中には最近覚えたテンポの良い曲がなっていた。

「お疲れ〜!」

彼女がマスク越しに言った。口元は見えないが、目を見た時に笑っていると表情を汲み取った。

「本当に疲れたわ〜・・・」

たわいもない話をしながら、目的地へと車を走らせた。道は少し混んではいたが、思っていたよりもスムーズに進んだ。

最近、彼女は忙しいようだ。携帯の画面を睨んでいるようだった。仕事の連絡が沢山入っているようだった。

彼女は私が思っているよりも本当に考えてしまうタイプのようで、何かあった時はすぐに1人で抱え込んでしまう。昨日も周りが無関係というのもあって、1人で抱え込んでしまっていたようだった。

私は表情や言動から相手の感情や心境を良く読み取ってしまう。彼女の場合は1人で考えると、苛立ちから悲しみに変化する事が多い。

しっかりと聞いてあげる事によって、いつもホッとした表情を見せる。その瞳には私がはっきりと写っていると実感できるような大きな瞳だった。

容姿や愛嬌、そして知的な彼女で欠点がないのではないかと最初は思ったぐらいだったが、精神的な部分に大きな穴を見つけたのは先程の話からでも推測はできるだろう。

しかし、それは他者に迷惑は絶対にかけないという1番危険な精神状態であった。私自身も彼女に関しては少し役に立っているような気がして、そこに存在価値や優越感があった。

(もう6年か・・・)

彼女がしっかりと心境を発言に変えるまで随分時間がかかった。でもそれは、長くも短い時間だったと私は思う。正直に心の底から安心している。

目的地についた私達はゆっくりと寛ぐ事にした。どちらかというとアウトドア派だった彼女だが、私に合わせてくれてインドア派になってしまっている。申し訳ないような気持ちではあったが、私の事をしっかりと考えてくれているようで嬉しかった。

「シャワー浴びよっか!」

いつも一緒に入ってくれる彼女の姿は白く透き通った肌をしている。手入れをしているとは思っているが、私の前では見せない。世界中の誰よりも1番美しい肌であると私は思う。

シャワーから上がった私達は今日の出来事をお互いに話をする。そして交じり合う事によって、お互いに愛情を確かめあっている。

私にとっては本当に大切な時間である。それは欲を満たすというよりは、精神を安定させる為ではないかと最近特に思う。彼女はとても優しく抱き締めてくれる。金・地位・名誉は確かに必要なのかもしれないが、私にとっては1番は彼女と彼女との時間だといつも思っている。

優しく抱き締められたまま、深い眠りについた。今日も1日が終わるが、毎週の楽しみである。

旅行・ブランド物・食べ物などに目を向ける女性は沢山いる。私はそういう女性を欲の塊だといつも感じる。彼女も最初は少し欲があったみたいだが、私と付き合っているうちに随分と変わってしまったようだ。

今の彼女は全く違う人間になってしまったといつも思う。それは良い方向に向かっているという意味で、いつも私の事を見てくれている。欲の塊はいつの間にかどこかに消え去っていて、プレゼントすらいらないと言ってくる。

外食や場所に関しては仕方なくという感じでお互いに了承しているが、私達がお互いに今1番大切にしているのはと聞かれると、すかさずお互いの名前を言うだろう。

人を見れるという人間はほとんどいない。やはり欲が勝ってしまうのだろう。だが、それはお互いに話をせず、愛情を確かめ合っておらず、めんどくさいやダルいという自己中心的な行動が原因だと私ははっきりと言う。

表現が悪いかもしれないが、彼女は私にとって人生で1番の宝物だろう。

毎日彼女に何かできないか考えて今日も1日が終わった・・・。


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