思い

小説

会えない日々が続くと寂しさで溢れる毎日を過ごす事になる。

近年になってメールや電話が出来る様になり、距離の近さは感じるが実際に逢えている訳ではないから肌の温もりや心の暖かさを感じ取る事は出来ない。


「今日は会える?」


このメールにどれだけの感情が入っているのか想像もつかない。それは彼女も私も同じ思いだろう。


「会えるよ。待ってるから。」


そうメールを送ると、いつものように車を止めてスーパーの駐車場で待っていた。


10分後に到着した彼女の顔はとても幸せそうな顔をしていた。私に会いたかったのだろう。黒い髪が風でなびく事で、いつもより大人な雰囲気を漂わせていた。


「ねえ、くっついてもいい?」


私と同じ事を考えていた。私はうなずいて彼女を抱き寄せた。彼女の体は冷え切っていたが、暖かい気持ちが伝わってきた。


「暖かいね。」


くっついている時に、長い黒髪を私はそっと撫でた。さらっとしている髪は彼女の清潔な状態や生活を表しているようだった。


暫くすると、お互いに寝てしまっていた。私達は安心していたのか気づくと日付が変わっていたのだ。


「時間経つの早いね。明日は一緒に寝て、1日会おうね。」



彼女の柔らかな笑顔に私も自然と笑って見送った。しかし嬉しさと共に、まだ寂しさが残っていた。欲という訳ではないが、お互いに求め合う時間が最近はないからだ。帰宅してから彼女とメールをすると、彼女も同じだったみたいだ。


(最近求めてくれるようになったな・・・。)


私が求めるのは男でもあり、もちろんな事だと思っている人は多いかと思うが、彼女が求めてくれるというのはそうそうないと私は考えている。彼女は付き合った当初に比べると性格が変わってしまった。だが、それは物欲から人を求める欲求への変化の表れだった。


(捨てられないかな・・・?もう大丈夫そうかな。)


私はそう思って安堵していた。


次の日、彼女の仕事も終わりホテルへと向かった。7年も経つと慣れてしまうもので、ドキドキするというよりかはこの人と一緒に今日は寝れると思う安心感に包まれていた。私は早く彼女の中へ入りたかった。そこに私の安らぎがあり、精神安定剤になっていた。


部屋に入ると、すぐに一緒にお風呂へ入る。彼女の肌はどうしたらこんなに美しいのかと思える程に艶やかだった。私は自分の体を見て、いつも恥ずかしくなる。肌は汚く太っているのもあり、どうして好きになってくれたんだろうかといつも考えてしまう。


私にはもったいないくらいの美人がいつも前にいるから、自分1人の時は自信がないけれど彼女がいる事で自信になっているのかもしれない。



お風呂から上がりベッドへ行くと、私は彼女を抱き寄せた。彼女は私の胸の中や腕枕が落ち着くらしい。



「いつも暖かいね。気持ちいいよ。」


その言葉に私は嬉しくて、微笑んだ。


彼女の体に触れ、愛撫すると彼女も私の体に触れ優しく撫でてくる。お互いに心が必要としていた事が伝わってくる。私は抑えれなくなっていた。



(もう我慢できない・・・。)



「ねえ、もう我慢出来ないからいい?」



私のこの言葉に彼女はこくりと頷く。覆い被さって彼女を見下ろすと、綺麗な体と火照って赤くなった顔が本当に可愛くそして綺麗に見えた。長い時間が過ぎる、私は彼女の中で気持ちが潤っていくのが分かる。私は全てを満たしてくれる彼女をぎゅっと抱き締めた。


気がつくと日付が変わっていた。彼女は横でスヤスヤと眠りについていた。


(俺も寝よかな・・・。おやすみ。愛してるよ。)


そう思い、口唇を重ねて眠りについた。



ホテルで昼までのんびりとした私達はデートへ出掛けた。何かをする訳ではないのだが、話をする時間が本当に大好きで、大切で離れたくなかった。この3日間でまた彼女を一段と好きになる。好きになるという感情はドキドキとかではなく、この人を失いたくないという感情なのだろうと私は思っている。喧嘩をしたり、時には楽しかったりと様々な感情が入ってくるのだが、良い時も悪い時も彼女なら私の傍に居てくれるとそう感じるのである。


(彼女が傍に居てくれたら・・・。)


私は彼女の笑顔を見る事が1番の幸せになっている。


ずっと傍に居たい・・・。


そう願いながら今日も私は1日を頑張ろうと体を起こした。




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