小説 SNSの真実②

小説

 帰宅してからボーッとしたらいつの間にか時計は20時を指していた。


 (そろそろお風呂にでも入るか・・・。)


 風呂に浸かりながら今日の出来事を思い出していた。ゆかは一体何処に住んでいるのだろうか。あんな子近くで見た事がない。彼女は何組なのだろうか。風呂に浸かっている間は彼女の事しか頭に思い浮かばなかった。


 「風呂上がったよ〜。」


 親にそう伝えて2階の自分の部屋へ上がると、マインに1通の通知が入っていた。


 「ん?誰だろう?」

 開くとゆかからの連絡だった。

 「今日は本当にありがとうございました。良かったら明日の朝も一緒に学校行きませんか?」

 俺は思わず叫んでしまった。まさかこんな連絡が彼女から来るとは思っていなかったからだ。

 「俺で良ければ!」

 「じゃあ、明日7時30分に宮の浜の駅で!」

 何かの間違いではないかとほっぺたをつねってみたが、現実だった。嬉し過ぎた俺はフレンドへ投稿した。

 「まさかの美人女性と登校出来るなんて!明日が楽しみ〜!」

 投稿ボタンを押した俺はそのまま布団に入って眠りについた。

 朝、走って駅に向かっていく。なんとかギリギリ間に合いそうだ。

 「はぁっ・・・はぁっ・・・ごめん!・・・間に合った??」

 「ギリギリね!いこっか?」

 ゆかと待ち合わせをしていた7時30分の5分前に到着した俺はホッと胸を撫で下ろした。ホームに電車が到着した。通勤帯の時間なのにそこまで混んでいなかった為、2人とも座る事が出来た。

 「ねえ、かつやはフレンドやってるの?」

 ゆかが唐突に話をしてきた。

 「ん?やってるよ?ゆかも?」

 「私もやってる!ねえ、ID教えてよ!」

 「ああ。いい・・・ん?」

 ふと、昨日載せた投稿が頭をよぎった。まずい・・・。大丈夫かな・・・?

 「ん?どうしたの?」

 「いや、なんでもない。ID教えるよ。」

 恐る恐る交換した。ゆかがニコッと笑ってありがとうと言ってきた。

(やばいな〜。昨日のバレないかな〜。)

 そう思いながらソワソワしていると、ゆかがニヤってしながら俺に俺の投稿を見せてきた。

 「これって・・・私?」

 一瞬でバレた。ドキッとしながらも隠す事も出来なかったので諦めて素直に答えた。

 「そうだよ。なんかごめんね。」

 「ううん。嬉しいよ!」

 ゆかは嬉しいそうにその投稿を見ていた。俺もと思い、ゆかの投稿を見たのだが友達との楽しそうな投稿ばかりだった。

 (な〜んだ。面白そうな投稿はなさそうかな。)

 そう思ってスマートフォンの画面を閉じようと思った時だった。

 (ん?なんだこれ?)

 1つの投稿画面に不思議な文章が載せられていた。

 「私は生きてはいけないのかな。どうしてこんな事になってしまったのか。死にたい。周りが信用出来ない。死にたい。」

 (何かあったのかな。この1つの投稿しか変な文章はないし。とりあえず何も見なかった事にしておこう。)

 スマートフォンの画面を閉じた俺は、ゆかを見た。ゆかはこちらを見てまだクスクス笑っていた。

 (こんな可愛い子が気のせいだよな・・・。)

 気にしないようにしながら、ゆかと話をしていると学校の最寄り駅に着いた。学校までの道を2人でゆっくり歩いた。

 「ゆかは何組なの?」

 「え?知らないの?私も1ー3なのに〜。」

 ゆかはほっぺたを膨らませて怒っていた。俺は思わず謝ったが、びっくりしていた。まさか同じクラスにいると思わなかったからだ。

 (そういや昨日はたけしとずっと話してたからな〜。気づかないのも当然か・・・。)

 ごめんと言いながら、ずっと謝っていた俺にしょ〜がないなという表情でゆかはこちらを見ていた。2人で同じ教室へ入っていった。まさか2日目から大事件が起こるとも知らずに。


③へ続く


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