小説 SNSの真実⑤

小説

帰り道、1人で今日の事を考えていた。

(なんでさとるが・・・。いや、さとるじゃなくて誰でも良かったのか?)

1人で電車に乗り、いつも通りイヤホンを付けて空いている座席に座り帰っていった。

「次は〜、宮の浜〜。宮の浜です。お忘れ物のないようにご注意下さい。」

(あれ?もう着いたのか?)

考え事をしていると、あっという間に最寄り駅に到着した。

電車のドアが開き、ホームに降りてふと前を向くと、1人の女子学生が座っていた。

(あれは・・・ゆか!?)

すぐに大きな声でゆかの名前を呼んだ。

「ゆか!」

ゆかは顔を上げる。目は赤くなっていて、少し腫れているようだった。

「・・・かつや・・・。」

「もう帰ったと思ったよ。」

「かつやを待っていたんだよ・・・。」

俺はドキッとした。そういう状況ではない事は分かっているけど、自分の気持ちは今までにない以上にドキドキした状態だった。

「私、本当に何も知らなくて・・・。メール来ていないのも何故か理解出来なくて・・・。」

怯えているゆかの顔は、真っ青だった。

「大丈夫!俺はゆかじゃないと思っているし、ゆかがそんな凄い事を出来ると思ってないから!あれは

 本当に超能力としか言いようがないよ!」

必死でゆかの気持ちを紛らわせようとする俺を見て、ゆかは笑った。

「フォロー下手すぎ。でも、ありがとう!少し気持ちが楽になったよ。」

そう言うと立ち上がって、

「帰ろっか。」

とゆかが言った。俺はうなずき、一緒に歩いて帰った。

いつもと同じようにお風呂に入り、携帯電話を見るとフレンドのDMが入っていた。時間は20時だった。

「今日の課題クリアです。明日の課題に期待しておきましょう。」

思わず携帯電話を2度見した。誰かがキスをしたみたいだ。

(この短期間でカップルが出来ていたという事かな。そいつらに感謝をしないと。)

そう思い、携帯電話を置こうとするとマインのメッセージの着信が入った。ゆかからだった。

「明日、一緒に登校してくれないかな?1人じゃ不安で・・・。」

そのメッセージを見て、すぐに返信した。

「もちろん!俺で良ければ!」

嬉しい気持ちを抑えて、今日はゆっくりと目を閉じた。

次の日、目を覚まして携帯電話を見るとフレンドのDMが入っていた。

「昨日、違反をしたものがいました。先生に報告しようとしたものがいたのです。良くない事ですね。

 皆さんは注意してくださいね。本日の課題は女子生徒の頭を誰かが撫でて下さい。」

俺はびっくりして、ゆかと慌てて学校へ行った。するとそこには既に全員が座っていて、先生も教壇の前に立っていた。

「かつやとゆか、2人とも席に着け。」

先生に言われて教室の自分達の席に座った。

「・・・髙橋が死んだ。死因は心臓発作だったそうだ。持病も持っていなくて理由がさっぱり分からな

 い。今日も先生はそっちに行くが、全員しっかりと勉強しておくように!」

(髙橋・・・。あいつ本当にチクったんだ・・・。真面目だったから、すぐに先生のところへ向かったん

だろう。)

理由は分かるのだが、なんであいつがと考えてしまうような状態になっていた。

教室中が静まり返っていた。

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